山本家で、長年続いてきた正月の伝統「おせち料理」が今年、ついに完全に姿を消した。三兄弟全員が「おせちはいらない」と一致したことが決定打となり、実家からおせちという概念そのものが放棄されたという。
かつては正月の定番だった黒豆や数の子、伊達巻といった料理に代わり、今年の正月は年越しそばと白味噌仕立ての雑煮が供され、朝食として雑煮、昼食には一般的な鍋が食卓を飾った。
「現代風にアレンジされたローストビーフ入りのおせちでさえ、兄弟全員が“本当にいらない”と言った」と山本家の一員は語る。労力と費用に対して満足度が見合わないという評価が、長年の伝統に終止符を打つこととなった。
家族の価値観の変化が、文化の在り方にも影響を与える一例として注目される出来事である。

