喫茶店「珈琲庵マツダ」に通い続ける88歳の小泉氏が話題となっている。同店に30年以上通い続ける彼は、驚くべきことに「いつも同じメニューを注文し続けている」という。
小泉氏が訪れるのは毎週土曜日の午前10時。彼が必ず注文するのは「ブレンドコーヒーとバタートースト」だ。この定番メニューは店のスタッフから「小泉セット」と呼ばれ、半ば伝説のように語り継がれている。
なぜ同じメニューを頼み続けるのかを問うと、小泉氏は「なんとなくなんですよね」と笑う。新しいメニューに挑戦することはなく、「季節限定のメニューも全く興味が湧かない」と語る。その忠実ぶりにスタッフも驚きを隠せない。
「もしこの店が無くなったら?」との質問には「考えたこともありませんでしたね……。まあ私が死ぬのが先でしょう」と冗談交じりに答えた。しかし、「体が動く限りは、ここに来てこのメニューを頼み続けるつもりです」と語る言葉には強い意志が感じられる。
店と共に歩んだ30年の歳月。小泉氏にとって「珈琲庵マツダ」と「小泉セット」は、単なる習慣以上の存在となっているのかもしれない。